大雨だと痛みは強くなる

2018年04月25日

今日の東京は朝から大雨でした。

横殴りの雨の中で出勤し、病院に着いたときにはズボンの膝下がびしょ濡れになってしまいました。こんな天気だと、病院にくる患者も大変です。

さて、天気が悪い日の方が体調を崩す人は一定数います。特に慢性的に頭痛や腰痛などの神経痛をお持ちの方は、決まって天気が悪い日(気圧が低い日や寒い日)に痛みが強くなります。これは神経が過敏になるから、血流が悪くなるからとも言われていますが、ハッキリとは証明されてはいません。この慢性的な痛みの治療は、我々のように痛みを専門にしている医師でも難しいのですが、そのような患者に伝えているアドバイスが1つあります。それは、天気が悪い日には「今日は痛くなる日だな」と先手を打って備えるということです。天気予報で天気が悪い日が分かれば、明日は痛みが強くなるから、無理しないで予定はあまり入れないでおこう。朝のうちから痛み止めを飲んでおこう。痛み止めを多く飲む日になりそうだと思うようにしよう。そういった備えをしておくのです。そして、痛みが出てきたとしても、「あ~、やっぱり痛くなった。でも、備えておいたからなんとかやり過ごせる。」と前向きに受け止めることができます。逆にこのような備えなく痛みを迎えると、「あ~痛くなった。どうしよう。」と慌て、辛さが増してしまうのです。どのような痛みであっても、前もって予測して備えておくことは重要な戦略です。これは、慢性疼痛の方でも、がんの強い痛みを抱える方でも同じことが言えます。

大雨の日は痛みが強くなる人が増えるかもしれないので、ぜひ、そういった患者に対して、周囲でも気遣ってあげてください。痛みを分かってあげる人の存在が、痛みを抱える人にとっては救いとなるからです。

我々が、大雨の日に痛みが強くなることを知れば、この言葉をかけられます。

「こういう大雨の日は辛いよね」 

これであなたの大切な人を救うことができるのです。

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